「わたしたちがつくる!ディーセント・ワーク」プロジェクト
      
〜ディーセント・ワークをつくる、届ける、拡げる
                        ―次代に向けて、働き方を提案する〜
 【趣旨】
 2006年4月から2014年3月まで、NPO法人参画プラネットは名古屋市男女平等参画推進センターの指定管理者事業を担ってきました。
こうしたセンターの指定管理者事業は「女性の労働力を安価に活用している」とのマイナス要因を抱えるなか、「マイナスをプラスに転換する」との問いをたて、一般企業で働くことに負荷を抱える女性(子育て・介護中の女性、いったん主婦となり職業に就いていない女性等)がワークシェアリングと短時間雇用を活かして仕事に就く仕組み(@「新しい働き方」)を導入しました。さらに、一人ひとりが成長(A人間発達)する場、当事者として発言(B政策発信)する場として本事業を位置づけ、8年間に55人の女性たちがこの事業で働きつつ、資格を取得したり、転職したり、大学/大学院へと入学したりとさまざまな成果をあげてきました。この事業を担ったNPO法人参画プラネットは「新しい働き方」を構築するプロセスで、「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」と向き合う機会をもちました。

 ディーセント・ワークとは、「働きがいのある人間らしい仕事」です。

ILO(国際労働機関)は1999年に「今日におけるILOの最優先目標は、すべての男性と女性が、自由、公正、保障そして人間の尊厳という条件が満たされたディーセントで生産的な仕事が得られるよう促進することである。」と宣言しています。

日本では、「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)とは、人々が働きながら生活している間に抱く願望、すなわち、
   (1)働く機会があり、持続可能な生計に足る収入が得られること、
   (2)労働三権など働く上での権利が確保され、職場で発言が行いやすく、それが認められること、
   (3)家庭生活と職業生活が両立でき、安全な職場環境や雇用保険、医療・年金制度などの
        セーフティーネットが確保され、自己の鍛錬もできること、
   (4)公正な扱い、男女平等な扱いを受けること、といった願望が集大成されたものである」
 と厚生労働省が定義しています。

 こうした公的な立場からの宣言と定義があるにもかかわらず、現代社会では「労働」に関する課題が山積みです。
そこで、参画プラネットはこれまで実践してきた「新しい働き方」をふまえ、
「ディーセント・ワーク」を基盤とした働き方についての確かな情報を届け、拡げることを目標として舵をきりました。

 このたびは「きんとう基金」からの助成を受け、さまざまな立場の女性たちを巻き込んで「ディーセント・ワーク」を社会へ定着させるための行動へと結びつけることを目的とした「わたしたちがつくる!ディーセント・ワーク」プロジェクトを展開いたします。

 本プロジェクトでは、「ディーセント・ワークをつくる、届ける、拡げる―次代に向けて、働き方を提案する」をテーマに、
   @公開フォーラム「ディーセント・ワーク・フォーラム」(2回)を開催し、
   A公開フォーラムに向け事前に「ディーセント・ワーク研究会」を各地(横浜市、名古屋市、京都市、新潟市ほか)で実施します。
第1回/テーマ
女性ならではの労働問題を考える
  ―歴史を振り返り、今の課題を取り上げる。


男女雇用機会均等法、パートタイム労働法などの課題やさまざまなハラスメントなど、女性ならではの労働問題を取り上げ、その歴史と現在の課題についてトーク。その後、ワールドカフェで一人ひとりの思いと考えを表し、全体でディスカッション、そして提案へ!


日時:2016年 2月6日(土)午後 1時〜 4時 30分
会場:ウイルあいち セミナールーム1・2  
参加費:500円

講師:大脇雅子弁護士、元参議院議員
        /運動家として、一人の女性として、
        労働分野における女性差別との闘いを継続。


   圷由美子弁護士
       /マタハラ問題を主軸に、
   「どんなステージでも生き生きと
   人間らしく働き続けられる職場改革」を目指す。

  2005年〜日本マクドナルド店長「名ばかり管理職」事件担当、
   2013年〜マタハラNetを立ち上げ以来サポート。
   現在、「かえせ★生活時間プロジェクト」発起人として、
   「育児コアタイム」「生活コアタイム」を提唱


申込み/問合わせ:特定非営利活動法人 参画プラネット
「わたしたちがつくる!ディーセント・ワーク」プロジェクト事務局
TEL・FAX 052-203-5171  


主催:特定非営利活動法人 参画プラネット 
助成:きんとう基金)
第2回/テーマ
ディーセント・ワークをつくる、届ける、拡げる
 ―次代に向けて、働き方を提案する。


雇用・労働に関する議論を人権の視点で!
ディーセント・ワークについて学びを深めるために…トークを実施。
その後、ワールドカフェで参加者の思いと考えを引き出し、
全体でディスカッション、そしてアクションへ!



日 時:2016年 3月5日(土)午後 1時〜 4時 30分
会 場:ウイルあいち セミナールーム1・2  
参加費:500円

講 師:西谷 敏大阪市立大学名誉教授
     /『人権としてのディーセント・ワーク』(旬報社、2011年)著者。
      憲法が国民に基本的人権として保障する「人間らしい仕事」

     ―「ディーセント・ワーク」について執筆。

     和田 肇名古屋大学教授
       /『労働法』(日本評論社、2015年)編著者。
            労働法の理念である「労働者の権利や労働条件を保護すること」を
            労働法のレゾンデートル(存在意義・価値)として執筆。




申込み/問合わせ:特定非営利活動法人 参画プラネット
「わたしたちがつくる!ディーセント・ワーク」プロジェクト事務局
TEL・FAX 052-203-5171  


主催:特定非営利活動法人 参画プラネット 
助成:きんとう基金)
 ちらし ダウンロード(PDF 625KB)